VWGOLF3GTIシャシモディファイ
2009年05月09日
今回シャシモディファイを行うVWGOLF3GTIです
富山県からのご入庫です ダンパーは以前使用されていたビルシュタインBTSkitをオーバーホールして使用します 現在はH&Rの車高調整タイプ オーナーによれば はねが強くバンピーで乗り心地が悪いとの事でした。 車両入庫前に使用するBTSを先にお送りいただき、テクニカルセンターでオーバーホールを行います 出来上がり時にタイミングを合わせご入庫していただきました。
走行距離は18万キロです ただしタイヤが新品で作業しやすい状態です クラッチも交換換されており良いコンディションです、大切にされている車両だと感じました 我々も気持ちを引き締めて作業を行います。
車高はとても低くセットされていました これではサスペンションが動きません。本来H&Rは乗り心地も良いのですが・・・残念です
我々の作業の基本は現状の詳しい分析からスタートします。何よりもテストドライブをフロント及び作業担当者で行いそれぞれの所見を意見交換し最終のセッティングの方向性を決定します。シャシモディファイはこの様な方法で数多くのVWに実績があり、とても良い仕上がりに好評をいただいています。
テストドライブの感想はサスペンションが動いていないと言う事とアライメントが
調整できていないのでは・・・と言う事でした 挙動は不安定で跳ねが強く左へ流れます
この状態のままではタイヤの偏磨耗と急制動時のスピンなど危険を伴います
実際に測定した一部の数値は予測どうりのものでした
フロントトータルトーが、なんとアウト50分!キャンバー右が、ネガ2度10分左が
ネガ1度30分と左右差が40分もありました サブフレーム間の寸法には大きな狂いは
無かったものの これではVWの足の長所を引き出すことは不可能です
いかにVW社の基準数値に忠実にセッティングするか・・・・これがすべての基本です
ビルシュタインテクニカルセンターからOHを済ませ返送されてきました
今回はOHに加えスプリングシートやクリップなども新品に交換しました OHには約2週間を要しました
リアアクスルブシュを新品に交換すると 直進安定性が向上します
ミッション側エンジンマウントからは完全にオイルが漏れています
このマウントの交換もメニュー内の作業です
フロントサブフレームが降りた状態です エンジンマウントを始めロアアームブシュや
スタビライザーブシュ、ステアリングギアボックスブシュなど重要なパーツが装着されています
これらすべてを純製品新品に交換します
装着されたリアサスペンションです 各部パーツをすべて組み込み
後はサブフレームの位置決めそして定盤にて念入りなアライメント測定修正が
行われます 時間はかかりますが数字だけに頼るアライメント調整ではなく
タイヤの状態や車高変化による荷重配分など経験に基いたセッティングを丁寧に行います
完成したドライビングフィールに我々のノウハウを体験していただける事と思います